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(日本語) 【導入事例】高速破砕機とふるい分け機導入でスムーズに木材リサイクル事業をスタート!(グリーンウッドリサイクル株式会社)

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今回ご紹介するのは、グリーンウッドリサイクル株式会社様(以下、敬称略)です。

2020年、茨城県大子町にて誕生した新しい会社、グリーンウッドリサイクル。今年(2023年)9月から木材リサイクル事業を開始し、破砕処理を行う新プラントには、ドイツ・アルレコ社の高速破砕機AK540VE及び、ふるい分け機SST725を導入いただきました。

事業開始や機械導入の経緯、今後の展望などについて、当社担当の山下陽介に聞きました。

営業担当の山下。

新会社を設立し、 木材リサイクルを事業化!


グリーンウッドリサイクルは、同じく太子町で林業を行う、株式会社ヨシナリ林業様(以下、敬称略)が設立した会社です。伐採時に切り落とした枝葉や間伐材、製品にならない丸太などをチップ化し、資源として有効活用するために、木材リサイクルに特化した新会社を立ち上げました。

サナースが初めてグリーンウッドリサイクルを訪問したのは、2020年のこと。営業担当の山下は、当時をこう振り返ります。

営業担当山下(以下、山下):
「グリーンウッドリサイクルさんは、同じ北関東で木材の中間処理事業を手掛ける事業者さんからのご紹介でした。工場予定地は、当時はまだ何もない状態だったことをよく覚えていますね。

破砕機については、ご紹介先の会社が低速破砕機DW、高速破砕機AK、ふるい分け機SSTの各シリーズを3台連結して使用していましたので、ある程度イメージが固まっていて、機械のメリットなども良くご存知でした。

当初よりアルレコ社の破砕機の処理量の多さなどを、高く評価いただいていると感じていましたが、やはり大きな投資となりますから、ご紹介企業以外の事業者への視察もご案内し、しっかりと稼働状況を確認・吟味していただきましたね」


3台導入から2台に変更 事業全体のベストを探って提案


導入企業の視察などの検討を経て、グリーンウッドリサイクルが導入を決めたのは、AK540VE(高速破砕機)とSST725(ふるい分け機)の2台でした。

山下:
「ご紹介企業が3台を導入していましたので、当初は先方も同様のラインで検討されていましたし、私たちもそうした前提に立っていました。

しかし、検討を進めるうちに、『3台を導入するとなると、工場の敷地面積的に難しいのではないか』という課題が出てきました。さまざまな面から詳細に検証を続けた結果、一次破砕を行う低速破砕機の導入は見送り、高速破砕機とふるい分け機、2台でスタートすることになりました。

もちろん、低速破砕機があればより効率的なチップ生産ができますが、全体の予算、敷地面積を鑑み、3台同時に導入するよりもまずはできる範囲で余裕を持って事業を開始し、その後状況に応じて変更した方が良いと考えたからです。

導入時はアルレコ社本社から技術者が来日し、話し合いながら調整します。


特にグリーンウッドリサイクルさんの場合は、新たな会社でスタートを切る大切な時期ですから、設備投資が膨らみすぎて、ランニングコストを圧迫するのは好ましくありません。

機械のことだけでなく、事業全体が良い方向へと進んでいくことを常に考えながら、最善策を示すことが私たちの仕事です。ですから、敢えて2台での導入を提案しました」


CO2削減にとどまらない電気式のメリット


今回導入いただいた高速破砕機AK540VEとふるい分け機SST725は、ともに電気式の機械です。

山下:
「先方は、当初から電気式を希望されていました。木質チップを生産する工場ですから、環境配慮を前提として考えられていたのかもしれません。

また、破砕機は建屋の中に設置することが決まっていましたので、騒音や排熱の観点からも電気式のメリットのほうが大きく、私たちも基本的に電気式を提案しました。

元々、林業に携わる中で、林地残材の有効活用を目指して立ち上げた会社ですから、環境面についても意識が高く、CO2排出量の少ないものを選択しているのだと思います」

導入時にAK540VEを調整する様子。

木材リサイクルで使用する破砕機については、電気式の機械を希望される会社が多くなっていますが、電気式破砕機について、山下はこう付け加えます。

山下:
「先ほども申し上げたように、電気式にはCO2排出面以外にも、騒音や排熱が少ないなどメリットがあります。周辺に住宅地などがある、屋内に破砕機を設置する場合などは、電気式がベストな選択になると思います。

しかし、屋外設置で広い敷地内を移動しながら破砕するケースでは、むしろエンジン式の方がエネルギー効率的にも生産効率的にも良いこともあります。『電気が100%効率的でエコ』というわけではないので、そこはお客様のプラントや事業内容によって、最善となる機械をご提案していますね」


順調に事業をスタート! より効率的なチップ生産に向けて……


グリーンウッドリサイクルは、2023年9月から本格的に稼働を開始し、木質チップ生産を行っています。

山下:
「ヨシナリ林業社長のご子息がグリーンウッドリサイクルの社長に就任され、工場を管理されています。元々林業の現場で活躍されていましたが、新しい事業の開始が決まってからは、木材リサイクルについても勉強され、現在は破砕機のメンテナンスも含め工場の運営に専念されています。

若くてエネルギーもあり、研究熱心で実直な方なので、今後もしっかりと事業を軌道に乗せ、発展させていくだろうと確信しています」

実際に稼働するAK540VE。


順調に生産を続けていますが、少しずつ課題も見え始めており、「今後も丁寧にサポートしていきたい」と山下は語ります。

山下:
「稼働し始めたこの数カ月は、当初の想定よりも太い枝や幹、抜根などが多く、高速破砕機に入れる前処理に時間がかかっているとのことでした。こうした状況が続くようであれば、やはり低速破砕機を導入した方が効率化が図れるので、今後は情報を共有いただきながら、必要に応じて低速破砕機導入の再検討も提案できればと考えています。

ただ、工場の作業効率やオペレーションを考え、固定式ではなく移動できるタイプも視野に入れるなど、さまざまな方法についてベストな策をご提示していきたいです。

稼働が始まってからどれだけ丁寧に支援していけるかが、一番重要だと考えています。今後もグリーンウッドリサイクルさんが安心して事業を行っていけるよう、また、さらに効率的な生産ができるよう、最善を尽くしてサポートしていきたいです」

新しい会社を設立し、リスクを恐れず木材リサイクルに挑戦したグリーンウッドリサイクル。サナースも、全力で支援を続けていきます!



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