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「調達部はすべての情報が集まる場所」 〜調達部 藤井康文部長インタビュー前編〜

お知らせ


当社サナースは、約80人の社員が日々業務を行っています。
普段お客様の会社に直接伺っている営業部や技術部以外にもたくさんのメンバーが働き、サナースの屋台骨を支えています。

そんなサナース内部の知られざる業務内容や、社員の働きぶりなどについて、今年は少しずつみなさまにお届けしたいと思っています!

まず初回に取り上げるのは、「調達部」の仕事です。 サナースの調達部は、まさに「会社の中心」。お客様のご要望を可能な限り実現し、快適な環境を整備するお手伝いをすべく、全力でメーカーとの調整に当たっているのが調達部のメンバーたちです。

今回は、調達部部長の藤井康文氏にインタビューしました。入社8年目のベテラン組である藤井部長が、仕事への熱い想い、今後の展望などについてを語ります(前後編の前編)。



サナースにおける「調達部」の仕事とは?


一般的に、企業の「調達部」というと、商品などの仕入れにかかわるロジスティックスな部分を担当しているイメージが強いかもしれませんが、当社サナースの調達部は、商品の発注などにとどまらず、幅広い業務を手がけています。そして、「ありとあらゆる情報が集まってくる場所」だと藤井部長は話します。

藤井部長「一言でいうと、調達部は『(輸入する機械の)メーカーとの窓口』なんですが、その内容はものすごく多岐に渡っています。

例えば、営業担当がお客様のところへ機械の説明に行った際、「こんな使い方はできるか」などの質問を受けたとします。前例がない場合は連絡があり、調達部からメーカー側に確認することになります。

時には海外メーカに直接赴いて打ち合わせや会議を行います

また、すでに導入されている機械のトラブルや不調、故障などでも、その種類によってはメーカーに問い合わせる必要が出てきます。調達部がメーカーの技術担当者にコンタクトし、改善や修理の方法について情報を入手しています。 

さらに、新機種など発売前の情報収集も調達部で行っています。具体的にどのような使い方ができるのかや、これまでにないメリットなど、営業担当がお客様にしっかりと説明できるように、細部までメーカーに確認して資料にまとめていきます」

社内のさまざまな部署から日々問い合わせがあり、それら一つひとつをメーカーに確認しながら丁寧に対応するのが調達部の仕事。しかも、機械の販売前後だけでなく、販売に着手する準備も含めた、すべての段階に関わっているのです。

藤井部長「扱っている商品が海外メーカーのものなので、その窓口となる調達部に全ての情報が集約され、展開していくことになります。調達部が会社全体の『ハブ』になり、メーカーと(機械を使用している)お客様をつなぐ役割を担っていると自負しています」 


膨大な情報をハンドリングしてプロジェクトをスムーズに進行する


社内の情報基地になっているサナースの調達部。これらの膨大な業務を、藤井部長含め3人で行っています。日々の仕事を円滑に進めるために、どんなことがポイントになるのでしょうか?

藤井部長「必然的に扱っている機械にも詳しくなりますが、ただ多くの内容を知っていればいい、というわけではありません。何ていうか……情報の『勘どころ』をつかむことが大切で、自然とそうした部分が鍛えられていくんですよね。

営業や技術担当がお客様から聞き取ってきた内容をそのままメーカー側に伝えても、うまくいかないことがほとんどです。

調達部のメンバーが常に意識しているのは、言われたことを右から左に流すのではなく『必ず自分のフィルターを通してから伝える』ことです。必要な情報とそうでない情報をしっかり吟味した上で、十分でない場合は営業部や技術部の担当に『●●はどうなっているのか』『もう少し▲▲な情報が欲しい』など、何度も繰り返し確認してもらいます」

こうした作業は一見面倒なようですが、しっかりと情報を噛み砕き、整理して伝えることができれば、その後はとてもスムーズだといいます。 

藤井部長「きちんとポイントを押さえていれば、一度のやり取りで(メーカー側から)求めている回答が返ってきます。案件によっては、その後さまざまな準備や手配に移ることもありますが、そうした場合もこちらが詳細に指示することなく、自然にメーカー側が動いてくれるんです。
特に、機械を何台も同時に導入する大型プロジェクトでは、最初の情報収集が非常に重要となります。一歩間違えると、対応が後手に回っていろいろなことがうまく進まなくなってしまう可能性が高いからです。

用意周到に情報収集をした結果プロジェクトが軌道に乗り、成功を収めたときは、心の中でガッツポーズしていますね(笑)」

海外出張は大好きな仕事の一つ、という藤井部長。

同様に、社内にメーカー側の情報を伝える場合も、「噛み砕いて伝える」ことは必須になるといいます。あやふやな部分を確認し、しっかりと理解できるまでやり取りを続ける。とても地道な作業ですが、ここを飛ばしてしまうと結局二度手間になり、お互いに疲弊してしまうそうです。

 こうした情報のハンドリングが、調達部の難しい部分であると同時に、やりがいにもつながっています。


コロナ禍での変化 「コミッショニング」を通して増えたお客様との関わり


営業部のように、直接お客様と関わってやり取りする機会が少ない調達部ですが、数年前からは機械導入時の試運転などを行う「コミッショニング」に同行するようになりました。 

藤井部長「以前は、新しい機械の導入時に必ずメーカーの技術者が来日し、基本的な使い方などをレクチャーしてくれていました。しかし、コロナで入国できない時期が続き、苦肉の策として、オンラインツールでメーカーの技術者とお客様をおつなぎし、やり取りしていただく、という方法を採用してきました。

その際の通訳を、調達部のメンバーが行ってきました。通訳といっても、単に英語ができるだけでは不十分で、専門用語やそれに関連知識がないと、技術者と会話するのは難しいんです。最初はなかなか大変でしたね。とはいえ、いろいろ工夫しながら、何とかやってきましたし、現場や機械についてこれまで以上に理解を深めることができました」

実際のコミッショニングの風景

以前から、営業担当のサポートなどでお客様と直接お会いする機会はありましたが、定期的にコミッショニングに参加するようになり、新たな発見もあったといいます。

藤井部長「実際にお客様が機械を使う現場を訪ね、据付けから試運転までに立ち会うと、これまで間接的に聞いていたお話や要望などについても、『こういう意味だったのか!』とより深く納得できました。それを踏まえて改めてメーカー側と調整することもしていますし、よりお客様の視点に立った対応につなげていければと考えています。

それに、新しい機種への入れ替えや増設などのケースは、すでに機械を使っていただいているので、直接感想などを聞くこともできます。先日も、追加導入してくださったお客様に、『これから使うのがとても楽しみだよ!』とお声がけいただき、とても嬉しかったですね。

これまでも、営業部を通してお客様の声はお聞きしてきましたが、直接お会いして『生の声』に触れる機会は少なかったので、モチベーションアップにもつながっています」

後編へつづく