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事業規模に合わせた破砕機導入で規模拡大をサポート! ドップシュタット社製DW・AKシリーズ4台の導入経緯ご紹介(トーヨー木材工業株式会社様)

お知らせ

今回ご紹介するトーヨー木材工業株式会社様は、大分市で製材や木製パレットの製作・販売業務に加え、リサイクル(廃棄物中間処理)業も手掛けられています。

産業(一般)廃棄物の中間処理事業を開始したのは2011年。当初補助的な位置付けでしたが、この10年間で大きな飛躍を遂げ、今や主力事業となっています。

その現場で活躍しているのが、弊社サナースが納入させていただいた機械です。 直近で納入させていただいたのは、Doppstadt(ドップシュタット) 社の一軸低速回転破砕機最新モデル、DW2268K。高い処理能力には定評があります。

敷地内で活躍するDW2268K
敷地内で活躍するDW2268K
サナースとトーヨー木材工業様のお付き合いが始まったのは、9年ほど前に遡ります。この間、上記を含めてトータルで4台の機械を納入させていただき、その躍進を間近で拝見してきました。

中間処理業スタート期:中古のDWシリーズ導入で事業を安定化

2013年、サナースのお客様であった熊本県内のとある企業様からご紹介いただき、弊社の営業担当の佐藤がトーヨー木材工業様へ伺ったのが最初でした。

営業担当の佐藤英紀

営業担当佐藤「私が訪問させていただくようになった2013年は、トーヨー木材工業様が廃棄物中間処理を開始されて2年目のタイミングでした。当時の社長(現会長)である板井利信様は、廃棄物中間処理を軌道に乗せ、拡大していくために、処理能力の高い大型の破砕機を探していらっしゃいました。

お話をお聞きし、Doppstadt(ドップシュタット) 社の一軸低速回転破砕機・DWシリーズが最適と考えましたが、当時は今のように活用できる補助金もなく、購入費用を全額お客様に負担していただく必要がありました。 

数千万円〜1億円の投資となるDWシリーズの新車のご購入は、ハードルが高い状況です。このため、中古の機械も視野に入れた検討をご提案しました。

もちろん、性能的には新車が最も優れているのは間違いありませんが、どんなに良い機械を納品しても、機械と事業の規模が合っていなかったり、イニシャルコストの負担が大きく、採算が取れるまでに長期間を要してしまったりしては意味がありません。

私たちが最も重視しているのは、お客様にとって、設備投資が『オーバースペック』にならないことです。事業の規模、処理量、コストなどを総合的に考え、お客様の現状に合った機械を探し、お客様と相談しながらベストな機械や購入時期を見極めています」

こうして最終的にご購入いただいたのは、Doppstadt(ドップシュタット) 社DW3060Kの中古車でした。

納品当日に突然のトラブル発生! 信頼関係を築いた出来事とは?

実は、このDW3060Kの納品時に、今でも語り継がれているという出来事が起こりました。

営業担当佐藤 「納品当日、トーヨー木材工業様の敷地内までDW3060Kを運びました。さあ、トレーラーから降ろして試運転だ、という時、なんとDW3060Kが突然動かなくなってしまったのです。そこから約2時間立ち往生。DW3060Kはずっとトレーラの上に乗ったままで、下ろすことができませんでした。

私もサービス部門の担当者たちも、とにかく焦りましたが、トーヨー木材工業のみなさんが一番不安だったと思います。ただでさえ中古車ですし、このまま動かなかったら……と冷や汗をかかれていたのではないでしょうか。その不安を払拭するためにも、一刻も早く原因を突き止めて動かそうと必死に動き回りました。

 2時間後、何とか原因を解明することができ、無事トレーラーから降ろすことができました。これは後から聞いた話ですが、私たちのサービス部門が決して諦めることなく、とにかく真剣に原因究明に動いたことを、非常に評価してくださったようです。弊社を信頼していただく第一歩になったと感じています」

この出来事が、その後の3台の機械のご購入にもつながっているかもしれません。


今でもこの時のエピソードはよく話題に上がり、「あの“立ち往生”がなければ、今のサナースさんとの付き合いはなかったかもしれないね」と、会長や社長、専務などが笑い話としておっしゃるそうです。

中古のAKシリーズを導入し、基盤を強化!


DW3060K の導入から2年が経過した2015年、同じくDoppstadt(ドップシュタット) 社の一軸高速回転破砕機、AK430の中古車を導入いただきました。

今でも大切に使われているAK430
今でも大切に使われているAK430。


営業担当佐藤 「すでに使用されていたアメリカ製の高速破砕機が古くなってきたことに加え、1台のみの稼働では故障の際のリスクも大きいため、追加での導入をご検討されていました。とはいえ、やはり新車での導入はハードルが高く、程度の良い中古車がないかとご相談を受けました。 

ちょうどこの時、弊社のお客様である関東地方のユーザーが、AKシリーズの新車導入を検討されていました。当時使用していたAK430を譲ることが可能と、連絡を受けたのです。

まずは機械を見てみたいと、当時の社長、専務をこちらのユーザー様へとご案内しました。AK430は年数が経過した機械ではありましたが、大切に、愛着を持って使用されていたこともあり、非常に良い状態でした。

このユーザー様は、古くからDoppstadt(ドップシュタット) 社の製品を使用されており、機械についても熟知されていらっしゃいます。オペレーターの方が自らメンテナンスも手掛け、手入れが行き届いていることに社長も専務も感銘を受けていらっしゃいました。是非この機械を譲ってほしいと、その場でおっしゃっていたことをよく覚えています」

 こうして弊社が仲介し、AK430はトーヨー木材工業様へと渡りました。最近では稀なケースですが、双方のタイミングとニーズが一致した場合、両社をご紹介して機械を橋渡しすることも可能です。

業務が年々拡大! AK565K、DW2268Kを新車導入

2011年から廃棄物中間処理業を開始したトーヨー木材工業様ですが、年々事業規模を拡大し、処理量を増やされていきました。そして2020年には、受け入れのみの処理形態から、道路や公園に出向いて現場で処理を行う、いわゆる「出張破砕」の業務が加わりました。

営業担当佐藤 「出張破砕の実施に伴い、高速回転破砕機を2台体制にする必要があり、新たにAK565Kを新車で導入されました。この頃になると、中間処理の事業規模も拡大し、新車での導入が最も効率的になりました。

そして、出張破砕を開始後は益々処理量が増え、売上も伸ばされました。そして今では、中間処理業務は、トーヨー木材工業様の主力事業となっています」

新車のAK565Kを敷地内で、それまで使っていたAK430を出張用に使用しています。


そして、2021年の年末には新たにもう1台、DW2268Kを新車で導入していただきました。2013年に弊社より購入いただいたDW3060Kが古くなってきたこともあり、こちらをサブ機扱いとし、新規に導入したDW2268Kをメインに処理業務を実施されています。

営業担当佐藤 「DW2268Kは、以前の機械に比べて格段に処理能力が上がっています。今後さらに処理量が増えていくことを見越して、より性能の高い機械を導入いただきました。

DW2268K
DW2268Kで粗く破砕します。


DW2268Kで一次破砕した後、連結しているAK565でチップ化し、燃料用のチップを製造されています。先月、機械の稼働状況を確認しに伺いましたが、この半年ほどで、その処理量の多さ、効率の良さを実感していただいているようでした」

真摯に仕事に取り組むお客様をサポートしたい!

担当の佐藤は、トーヨー木材工業様が中間処理事業を拡大されてきた経緯に立ち会ってきました。そして、その要因について、こう感じたと言います。

 営業担当佐藤「一重に、トーヨー木材工業様の企業努力の賜物だと思います。

ありがたいことに、会長や社長、専務からは、DWやAKシリーズなど、『処理能力の高い機械を良いタイミングで導入できたことが大きい』とおっしゃっていただきます。もちろん機械の能力には自信がありますが、それ以上に、トーヨー木材工業のみなさまの、仕事に向き合う真摯な姿勢がもたらした結果だと、常々感じています。

私はこれまで何度も社員のみなさまとお会いしていますが、私が伺うと全員が必ず手を止め、顔を上げて挨拶してくださいます。また、毎朝行われている朝礼の内容も素晴らしいのです。社長や専務、社員の代表の方が数名お話されるのですが、その言葉に仕事への情熱やひたむきさを実感します」

2011年の東日本大震災以降、中間処理業務を始めリサイクル業に注目が集まり、現在はSDGsへの対応も含めて業界への追い風が吹いていることは確かです。しかし、それだけではこれほど順調に業績を伸ばしていくことはできません。会社全体に貫かれる姿勢こそが、取引先からの信頼を勝ち取り、事業の拡大をもたらしたのでしょう。

営業担当佐藤「こうした素晴らしい企業とお付き合いさせていただけることを、とても感謝しています。トーヨー木材工業様は、Doppstadt(ドップシュタット) 社の機械自体を気に入っていただいていますが、弊社の日常のサービス・フォローアップ体制についても、高い信頼をよせていただいています。

弊社のサービスマンは、通常の点検業務やお客様からのご要望にお応えするだけでなく、使い方の詳細、材料の投入方法、メンテナンスの仕方などについても、積極的に提案しています。

そうした姿勢がお客様に伝わり、安心感につながっているのではないでしょうか。『まずはサナースのサービスマンに聞けば大丈夫』と思っていただき、その期待に応えることで信頼関係を築いてきました」 

サナースはこれからも、トーヨー木材工業様をはじめとして、真摯にリサイクル業を営む素晴らしい企業様を全力でサポートさせていただきます。そして、少しでも日本のリサイクルの発展に貢献していきたいと考えています。