2023 森林・林業・環境機械展示実演会(林業展)に出展します。
- 主催者 林業機械化協会
- 公式サイト : 林業機械化協会 展示会
- 日時 :
2023年11月12日(日)9:00~16:30
2023年11月13日(月)9:00~15:00 - 会場 : 茨城県ひたちなか市 笠松運動公園
- サナース小間番号 : 35
展示実機
- 長物チップが出にくい自走式切削チッパー機 ERJO社製9/93C
- 伐倒・造材・はい積みまで1台でこなすKONRAD社製 ハーベスタヘッドWOODY。
WOODY40 (適合ベースマシン0.28㎥クラス以上)とWOODY60 (適合ベースマシン0.6㎥クラス以上)モデルを展示します。
現在稼働中のアンローダーが更新時期を迎えている、荷下ろし時の粉塵の飛散を防ぎたい……。こうしたお悩みをお持ちの港湾事業者の方も多いのではないでしょうか?
2021年末、ノイエロ社のニューマチックアンローダーの取り扱いを開始した弊社サナースですが、今年3月、大手港湾サービスA社及び商社B社とともに、稼働中の実機視察のためにフィリピンを訪れました。
視察では、同行した両社からニューマチックアンローダーの性能についてお墨付きをいただいたことに加え、日本の港湾荷役現場に最適な「新機種」の情報も入手することができました。
本記事では、視察に参加したサナース営業部の小寺に、新機種の詳細情報や視察した実機の様子、同行した2社の反応などを聞きました。
視察で判明した最新機種「スマートポート」 日本の港湾業者に最適!
ドイツ・ノイエロ社は、世界NO.1シェア(60%)を占め、これまで、5000台以上を販売してきた実績を有しています(2021年現在)。
圧倒的なパワー、粉塵を飛散させない、省エネ性能など、その素晴らしさはみなさまにご理解いただくものの、日本での導入実績がないため導入に踏み切れない……といった声を数多くいただいてきました。また、ノイエロ社の大型機はイニシャルコストが大きく、ご決断が難しい部分もありました。
今回視察で発売が判明した最新機種・スマートポートは、上記中型マルチポートと超小型GSDの中間に位置するタイプとなります。
小寺: 「GSDは小型で簡易タイプのため、大型のニューマチックアンローダーの故障時などに使用するサブ的な役割を担う目的で導入されることが多い機械です。
一方で、大型のフレキシポート及び中型のマルチポートは、非常にパワフルで効率化を促進できるものの、導入面でのイニシャルコストなどを考えると負担が大きい、といった課題がありました。
新機種の“スマートポート”は、大型〜中型機と比較した場合、イニシャルコストを抑えることが可能です。しかも、ノイエロ社のニューマチックアンローダーの特徴の一つである、『粉塵やほこりを出さない』といったメリットは変わらず享受することができます。
ノイエロ社のニューマチックアンローダーは、どの機種でも共通して、吸い上げ時はもちろん、排出時にも粉塵が飛散する心配がありません。“スマートポート”は、多くの港湾関係者が頭を悩ませる喫緊の課題である「粉塵問題」を解決してくれる、とても頼もしい機械です」
小寺: 「実は、今回の視察に行く前まで、“スマートポート”の存在も認識しておらず、私自身も現地でノイエロ社の担当者に話を聞くまで、わかっていませんでした。
実際、“スマートポート”が発表されたのはごく最近だったようです。
視察に同行いただいたA社(大手港湾サポート企業)とB社(商社)の担当者の方も、GSDでは性能的に厳しいため※、GSDと中型のマルチポートとの中間程度の機械があればベストなのだが……と話していたところ、現地でそれに該当する“スマートポート”の販売開始が判明したのです。
※具体的には、木質系材料搬送能力がプロジェクトファイナンスを組む条件は200t/hであり、GSDだと該当しないが、マルチポートS―300であれば該当する。
“スマートポート”は、日本の港湾業者の方々のニーズにマッチし、課題解決に貢献してくれるだろうと両社から評価いただきました。既に、導入に向けて検討を始めた業者も出ていると聞いています」
港湾サービス業者、商社も納得のノイエロ社製ニューマチックアンローダー
今回の視察では、スマートポートの情報を入手するとともに、実際にマルチポート及びGSDの2種類の機械を見学することができました。小寺は、その印象を次のように語ります。
小寺 「マルチポートが実際に稼働している時の音を聞いて、直感的にとても静かだと感じました。実際機械直下で測定しても82dBと、他の機械と比較してかなり静かなことが証明されました。
また、機械自体がとてもシンプルに造られており、故障しづらくメンテナンスもしやすいだろうと感じました。
A社(大手港湾サポート企業)、B社(商社)ともに、想像以上の静かさに驚くとともに、メンテナンスにコストや時間がかからない構造など、製品としての完成度の高さに納得されていました。
以前から両社は、『実際に機械を見てみたい』と強く視察を希望されていましたが、長引くコロナ禍で延期されてきた経緯があります。今回マルチポートとGSDを見学され、『自信をもって港湾業者に勧められる機械だとわかった』と述べていましたね。
今回の視察では、バルク船の到着が予定より遅れてしまったために、実際に積み下ろしを見ることはできなかったのですが、特別に動かしていただくことで、実動している感覚はつかむことができました」
輸入機械特有の「故障・メンテナンス問題」にも対応(解決)! 大手港湾サービスと連携
ノイエロ社だけでなく、「輸入機械」全般に対し、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。サナースでも、海外製機械が持つ「メンテナンス関連の課題」について、導入される方々の不安を払拭したいと考え、対応策を検討してきました。
小寺 「今回の視察で、ご同行いただいた大手港湾サポート企業A社及び商社B社と、弊社との連携が正式に決定しました。導入後のメンテナンスや故障などのアフターサービスについては、A社が全面的に担当してくださいますのでご安心ください。
過去の海外機械において、メンテナンスや故障への対応に不備があったことから、輸入機械への不信感をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、ノイエロ社製品については、このような心配は不要です。
A社は、港湾荷役分野での長年の実績を有し、多くの港湾事業者との信頼関係を築いている会社です。弊社も、A社、B社とタッグを組んで導入の支援ができることを、大変心強く感じています。
機械の性能については、兼ねてからノイエロ社を上回るものはないと自信を持ってきましたが、今回の視察で両者との連携が決まり、さらにサービス面も盤石となりました。
アンローダー機械の更新を検討されている港湾事業者の方には、是非その選択肢の一つに入れていただきたいです」
世界シェア6割! ノイエロ社のニューマチックアンローダーが誇る性能
ノイエロ社のニューマチックアンローダーは、上述した「粉塵を出さない」「静かさ」「メンテナンス面」だけでなく、機種を問わず圧倒的な吸い込み能力、省エネの実現など、世界シェア6割も納得の性能を有しています。
下記にて、具体的に解説します。
●圧倒的なパワー(吸い込み能力)
吸い込み能力が非常に高いため、スピーディーに作業を行うことが可能です。荷揚げ時間の短縮につながり、作業全体の効率化、コストカットにも貢献します。
また、小麦や大豆、飼料はもちろん、比重の重いバイオマス燃料(PKS)なども取り扱い可能です。
●常に改良 → 省エネ・処理能力アップを実現
ノイエロ社は、世界中でコンスタントに販売を続けてきたなかで、利用者の声を着実に反映して、地道な改良を行ってきた実績があります。 これにより、常に進化を続け、処理能力アップや省エネ化に成功してきました。最新機では、機械稼働時のエネルギー使用量が非常に少なくなっています。
【フレキシポートの消費電力】
●28~37%の省電力を実現
旧式 1.1kW
現行 0.7~0.8 kW / ht
また、ニューマチックアンローダは、機械式と比べて取り切れない残留量が少なく、底さらい重機も仕上げ程度の使用となります。このため、重機の小型化も望めます。
省エネ効果はもちろんですが、メンテナンスについてもケアする品目が少なく、消耗品コストに差が出るため、効率化につながります。
●設置コストも下げられる
同規模の機械と比較するとアンローダー自体の重量が軽く、設置も短時間で行えるメリットがあります。ランニングコストに加えて、設置コストも抑えられるのが魅力の一つです。
【各種重量】
フレキシポート 約200t
マルチポート 約200t
スマートポート 約40t(S−300の場合)
GSD 6.8~7.6t
※それぞれ仕様装備により異なります。
ご関心のある方は、お気軽に下記までお問い合わせください。
平素よりドップシュタット(Doppstadt)社製品をご愛顧いただきありがとうございます。
先日、弊社のお客様から「ドップシュタット社による部品生産が終了する。」という虚偽情報を用いた、模倣部品の営業電話があったという連絡を受けました。
このような事実はありません。
同様の案内がございましたら、誠にお手数ですが会社名・担当者名・連絡先をご確認の上、弊社までお問い合わせ入力フォーム、もしくはお電話にてご連絡ください。
平成28年以前のドップシュタット社の破砕機の消耗品に関して(おそらく替え刃等)メーカーの製造が終了するので入手が出来なくなる。サナースより販売されなくなるのでこちらから供給する。メーカーより入手した情報なので、確かな内容である。
今回ご紹介するのは、徳島市で土木・建築工事や大型太陽光発電所工事など、幅広い業務を手掛ける株式会社成島建設様(以下、敬称略)です。
成島建設は、スイス・メンツィムック社製の4輪多関節型作業機械「スパイダー」(M545X)にいち早く着目され、オペレーターも国内最多の4名が在籍しています。日本で初めて本格的な工事現場でスパイダーを使用したのも成島建設で、「スパイダー」の知識や操縦において、右に出る者はいないと言っても過言ではありません。
スイスでのオペレーションライセンスの取得からメガソーラー工事での使用、自社への導入まで、成島建設とスパイダーの「歴史」を当社担当の米村拓郎に聞きました。また、「スパイダー」の可能性について、成島建設の五島満専務に語っていただきました。
スイス本社も納得のオペレーション技術
急傾斜地や複雑な地形をものともせず、高い性能を発揮する「スパイダー」。成島建設は、ある大手企業から相談を受け、2017年にライセンスを取得することになりました。
一連の経緯を、米村はこう話します。
米村: 「当時予定されていた鹿児島県の大型メガソーラー、『鹿屋大崎ソーラーヒルズ太陽光発電所』の工事にスパイダーを使用したいということで、開発を担当する会社から成島建設にライセンス取得についての打診があったそうです。
それで、2016年にはスイス視察へ、そしてその翌年(2017年)には、やはりスイスにて、スパイダーのオペレーションライセンスを4名が取得しました。この資格は、日本で6名しか保有者がおらず、そのうち4名、つまり3/4が成島建設に在籍していることになります。
ライセンスを取得した際も、スイス人の指導者から『非常に高い技術を持っていて驚いた』と評価されるなど、成島建設の社員の方の技術力、そしてスパイダーへの熱意は並々ならぬものがあったのだと思います。
その頃、私はまだ担当ではありませんでしたが、現在のみなさんを見ていれば、当時の様子も想像できますね。今も変わらない熱意と意欲をお持ちですから」
自然に配慮したメガソーラー建設に貢献
実際にスパイダーを使用した大規模太陽光発電所の工事は、どのようなものだったのでしょうか。
米村: 「スパイダーは、見た目通り4つのタイヤとアームが自由自在に動くことで、通常では作業が難しい急斜面地などでも活躍するのが大きな特徴です。
成島建設が参画したメガソーラー工事では、スパイダーを使用することで造成を行わず、土地なりに太陽光パネルを設置することが可能になりました。一般的な重機を用いて施工する場合、機械が作業できる状態にするために、傾斜を均す造成が不可欠です。
現場はバブル期にゴルフ場建設の計画が中止された土地で、敷地内には急な斜面もあったようですが、スパイダーならこうした場所でも作業できますので、整備する必要がなくなります。
造成工事が不要になれば、工期を短縮することはもちろんですが、メリットはそれだけではありません。土を削るとその分、雨が降った時などに土砂として流出してしまう可能性が出てきます。これが、周辺の地下水を汚染してしまうケースもありますので、スパイダーの活用により、自然に配慮した環境調和型の工事ができるんですね」
斜面での杭打ち工事は非常に難易度の高い作業ですが、成島建設の高い技術力で、無事に完成させることができました。さらに、造成を行わずに太陽光発電所を建設する「新工法」としても、注目が集まりました。
満を持して、自社でも導入へ
米村はこれまで担当するなかで、成島建設の社員のみなさんの、スパイダーへの熱い想いを実感してきたといいます。
米村: 「4名のライセンス保有者のうちのお一人が、五島専務です。専務中心にスパイダーチームが組まれているのですが、みなさんとお話ししていると、スパイダーへの『愛の深さ』を感じずにはいられません(笑)
正直、私なんかよりも全然スパイダーに詳しいですよ。こちらが教えていただくこともあるくらいです。実際にオペレーターとしての操縦経験が大きいのでしょうが、それだけではみなさんのように、機械全般に精通するのは難しいと思います。常に細かい点まで気を配り、研究されていることが伝わってきます。その真摯な姿勢を、とても尊敬していますね」
技術の高いオペレーターを有していることもあり、成島建設は、自社でもスパイダーを導入したいと考えていました。そのチャンスが巡ってきたのが、2021年です。
米村: 「成島建設では、兼ねてから林業など環境保全につながる新たな分野へ挑戦していきたいと考えていました。スパイダーを導入することで、こうした新規参入も行いやすくなるという判断で、導入を決意されました。
2021年末に発注しましたが、コロナ禍やウクライナ情勢の影響で部品の調達などに想像より時間がかかってしまい、納車されたのは2023年2月でした。
納車してまだ数ヶ月という状態ですが、早速電力会社の新設工事にスパイダーを活用するなど、積極的に使用されていますね。林業参入に向けても、精力的に見学・勉強されています。
また、珍しい機械でもありますし、災害復旧時にも大きなポテンシャルを発揮します。そうした面からも注目度が高く、各所から『デモンストレーションをしてほしい』などの依頼が絶えないそうです」
環境や社会貢献への意識をエンジンに、さらなる成長へ
成島建設の今後について、米村は「成長間違いなし」と語ります。米村: 「成島建設を訪ねる度に、そのパワーに圧倒されます。若い人が多いこともありますが、とにかくみなさんエネルギーに溢れているんです。積極的に新しい分野にも挑戦していこうという意欲も高いですから、これからもっともっと発展していく会社だと思います。
スパイダーについても、自社の利益にこだわらず、さまざまな依頼に二つ返事で協力してくださいます。その高い性能や能力を理解しているからこそなのでしょうが、すばらしい姿勢だと感じますね。
また、先ほども少し触れましたが、スパイダーは災害復旧の現場でも活躍しますので、災害が起こってしまった際の支援活動に協力・貢献することはもちろん、迅速に対応できるような事前の体制づくりなども念頭におき、活動されています。
以前私が林業関係の仕事をしていた経緯もあり、導入後も林業に関する相談を受けるなど、頻繁にやり取りさせていただいていますが、とても意欲的です。具体的に、どういう案件に参画していくのかなど、一緒に検討しています。高性能機械であるスパイダーのメリットを最大限発揮できる分野で、実績が積み上がるようサポートできたらと思っています。
スパイダーについては、むしろ私が教えてもらうことばかりで、とてもお世話になっていますので(笑)、林業で少しでもお役に立てるなら、本当にうれしいですね。
成島建設のような、意欲的で環境や社会貢献への意識が高い会社は、これからさらに成長していくと確信しています。良きパートナーとして、今後もともに進んでいけたらと思っています」
最後に、成島建設の五島専務からも、熱いコメントをいただきました。
五島専務: 「スパイダーは、最初に出合った頃から、本当に大きな可能性を秘めた機械だと感じていました。特に土砂災害、水害時などの対応や復旧工事などでは、その力を大きく発揮します。
スパイダーは現在、当社も含めて日本で15台保有されています。そうした企業と連携を取ることで、全国の災害に対応できるようネットワークを組み、社会に貢献していけたらと考えています。
ここ数年、災害が増えているからこそ、迅速に復旧支援ができる体制づくりに努めていきたいです」
今後の成島建設の活躍から、目が離せません。
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スパイダーの製品情報についてはこちら
▶︎ 多関節型作業機械 スパイダー
普段はあまり表舞台に出てこない、サナース内部の知られざる業務内容や社員の働きぶりなどについて、お届けする本シリーズ。
初回に取り上げるのは、「調達部」の仕事です。 調達部部長の藤井康文氏にインタビュー。入社8年目のベテラン組である藤井部長が、仕事への熱い想い、今後の展望などについて語ります(前後編の後編)。
メーカーとの信頼関係の築き方は?
サナースが取り扱っている機械メーカーは、現在20社(その多くがドイツのメーカー)。文化やビジネス習慣が異なる海外メーカーとの対応で、心がけていることはあるのでしょうか?
藤井部長「意外と普通のことですが、やっぱり『人として信頼してもらうこと』は大切ですね。欧米の人たちはドライだと思われがちですが、実は、友人のようにざっくばらんな付き合いを大事にしている部分もあります。
もちろん業務の話は妥協なくしっかり、きっちり詰めますが、例えば現地でのディーラーミーティングや展示会などで一緒になる場面では、仕事以外の趣味や家族の話なんかもしています。食事のお誘いなども仲良くなるチャンスですので、基本的には断らないですね(笑)
そうやって個人として親交を深め、信頼関係を築くことで、イレギュラーな案件にも対応してもらえるなど、プラスに影響している面もあると思います。
普段のオンラインなどでのやり取りでも、できるだけ密に接するように心がけていますし、たわいのないことも織り交ぜて会話することで、ベースとなる信頼関係を保てるように配慮しています」
以前は海外出張も多かった藤井部長。コロナでメーカーの担当者と会う機会が激減してしまいましたが、オンラインツールなどが発達した現在でも、直接会話してお互いの意思疎通を図ることは大切だと語ります。
藤井部長「細かいニュアンス的な部分は、やはり電話やメール、オンライン会議だと伝わりにくいと感じることが多いですね。会って話すとあっという間に伝わるのに……、もどかしいですよね。
コロナが一段落してきたので、私もまた積極的にメーカーを訪問してコミュニケーションを取っていきたいと思っていますし、メーカーの営業や技術担当にも、以前のように日本に来てもらって情報交換できるように、改めて体制を整えているところです」
2月には、ドイツ・ゼネボーゲン社、ドップシュタット社の社長が3年ぶりに来日しました。そのアテンドも藤井部長が行い、今後の方向性、協力関係などについて意見交換が行われたそうです。
個人の信頼関係がベースとなり、会社としての強固な信頼基盤の構築につながっています。
社内の人材育成も大切
前編でも述べたように、調達部の仕事は海外メーカーへの直接的な対応だけでなく、社内の営業部や技術部社員とのやり取りも大きな割合を占めています。どのような方針で接しているのでしょうか?
藤井部長「私は基本的に社内にいることが多いので、営業や技術担当者が出張などから戻って出勤している場合は、できるだけ声をかけるようにしていますね。直接コミュニケーションをとれる機会は貴重ですから。
あとは、現在の大きな課題の一つは、『英語ができて、直接メーカーとやり取りできる社員を各部署に増やすこと』だと考えています。
現在、英語でのやり取りはすべて調達部が請け負っていますが、やはり3人程度だと手が回らないこともあるのが実情です。
こうした課題を解決していく第一歩として、適任者には英文のまま情報を手渡すなど、できるだけ任せてみるようにしています。難しい部分はサポートしますから、最初から完璧である必要はありません。まずは『やってみる』、そして『慣れること』が次につながると考えています。
こうして、実践のなかでやる気や能力のあるメンバーを育成しながら、少しずつ各部署で解決できることが増えれば、お客様へのサービス向上につながっていくと思うんです。
それが結果的に、会社を新しいステージに引き上げてくれると考えています」
社内の多くのメンバーと接する藤井部長の目には、「社員一人ひとりの成長が、会社としての成長につながっていく」という確信がありました。
今後やりたいのは「新しいメーカーの発掘」
藤井部長が今後、個人として力を入れていきたい分野をうかがいました。
藤井部長「完全に個人的な関心事項ですが、これまで取り扱ったことのない、新しいメーカーの情報収集をしたいですね! 腰を据えてヨーロッパに滞在し、片っ端からメーカー訪問をして、まだ日本に導入されていない機械を発掘・紹介していきたいです。
ヨーロッパの機械は、日本では真似できない(真似しない)アイデア満載のものが多いんですよね。日本メーカーは、ある程度の販売見込みが立たないものは作らないですが、ヨーロッパは良い機能だと思ったら、まずはそれを取り入れて作ってしまう。
ニッチな市場であっても、果敢に新しい機械作りに挑戦しているので、やはり良いもの、面白いものがそろっています。
サナースでは、昨年からドイツ・ノイエロ社製の荷役機器であるニューマチックアンローダーの取り扱いを始めたんですが、この手の大型機械は、日本メーカーは撤退してしまっていて、販売していないんです。
ノイエロ社のニューマチックアンローダーは、多くの国で使われていて、世界トップシェアを誇っています。国内マーケットに限定してしまうと非常に小規模かもしれませんが、ニッチな業界でも良いものを作れば世界中に販売していける、そこで勝負していく。僕は個人的に、そうしたやり方は非常に興味深く、魅力的だと感じます。
ノイエロ社製品のように、まだまだ発掘できていない素晴らしい機械があるのでは、と思うとワクワクします! そうした機械を探し出し、取り扱えるようになり、「ぶっ飛んだ提案=とびきり先進的な提案」ができるようになりたいんです。
これまでも、お客様からいただいた問い合わせやご要望のなかに、非常に難しく、チャレンジングだと感じたものがありました。それでも簡単にあきらめずに、いろいろと調査を重ねて手を尽くすなかで、実現までこぎ着けたときは喜びもすごく大きかったです。そして、言いようもない達成感を得ることができました。これからは、そうした機会をもっと増やしていきたいです」
一方で、現在の会社の「足場」を固めることの重要性も語ります。
藤井部長「もちろん、現在取引している主要メーカーとの関係を、さらに強固なものにしていくことは大切です。そうした基盤を固めた上で、新しいチャレンジもできると、さらに成長していけるのではないかと思っていますね」
日々目まぐるしく業務に追われていますが、少しでも時間ができると、新しいメーカー探しをしているという藤井部長。その情熱が、多忙な毎日を支えているようです。
(おわり)
当社サナースは、約80人の社員が日々業務を行っています。
普段お客様の会社に直接伺っている営業部や技術部以外にもたくさんのメンバーが働き、サナースの屋台骨を支えています。
そんなサナース内部の知られざる業務内容や、社員の働きぶりなどについて、今年は少しずつみなさまにお届けしたいと思っています!
まず初回に取り上げるのは、「調達部」の仕事です。 サナースの調達部は、まさに「会社の中心」。お客様のご要望を可能な限り実現し、快適な環境を整備するお手伝いをすべく、全力でメーカーとの調整に当たっているのが調達部のメンバーたちです。
今回は、調達部部長の藤井康文氏にインタビューしました。入社8年目のベテラン組である藤井部長が、仕事への熱い想い、今後の展望などについてを語ります(前後編の前編)。
サナースにおける「調達部」の仕事とは?
一般的に、企業の「調達部」というと、商品などの仕入れにかかわるロジスティックスな部分を担当しているイメージが強いかもしれませんが、当社サナースの調達部は、商品の発注などにとどまらず、幅広い業務を手がけています。そして、「ありとあらゆる情報が集まってくる場所」だと藤井部長は話します。
藤井部長「一言でいうと、調達部は『(輸入する機械の)メーカーとの窓口』なんですが、その内容はものすごく多岐に渡っています。
例えば、営業担当がお客様のところへ機械の説明に行った際、「こんな使い方はできるか」などの質問を受けたとします。前例がない場合は連絡があり、調達部からメーカー側に確認することになります。
また、すでに導入されている機械のトラブルや不調、故障などでも、その種類によってはメーカーに問い合わせる必要が出てきます。調達部がメーカーの技術担当者にコンタクトし、改善や修理の方法について情報を入手しています。
さらに、新機種など発売前の情報収集も調達部で行っています。具体的にどのような使い方ができるのかや、これまでにないメリットなど、営業担当がお客様にしっかりと説明できるように、細部までメーカーに確認して資料にまとめていきます」
社内のさまざまな部署から日々問い合わせがあり、それら一つひとつをメーカーに確認しながら丁寧に対応するのが調達部の仕事。しかも、機械の販売前後だけでなく、販売に着手する準備も含めた、すべての段階に関わっているのです。
藤井部長「扱っている商品が海外メーカーのものなので、その窓口となる調達部に全ての情報が集約され、展開していくことになります。調達部が会社全体の『ハブ』になり、メーカーと(機械を使用している)お客様をつなぐ役割を担っていると自負しています」
膨大な情報をハンドリングしてプロジェクトをスムーズに進行する
社内の情報基地になっているサナースの調達部。これらの膨大な業務を、藤井部長含め3人で行っています。日々の仕事を円滑に進めるために、どんなことがポイントになるのでしょうか?
藤井部長「必然的に扱っている機械にも詳しくなりますが、ただ多くの内容を知っていればいい、というわけではありません。何ていうか……情報の『勘どころ』をつかむことが大切で、自然とそうした部分が鍛えられていくんですよね。
営業や技術担当がお客様から聞き取ってきた内容をそのままメーカー側に伝えても、うまくいかないことがほとんどです。
調達部のメンバーが常に意識しているのは、言われたことを右から左に流すのではなく『必ず自分のフィルターを通してから伝える』ことです。必要な情報とそうでない情報をしっかり吟味した上で、十分でない場合は営業部や技術部の担当に『●●はどうなっているのか』『もう少し▲▲な情報が欲しい』など、何度も繰り返し確認してもらいます」
こうした作業は一見面倒なようですが、しっかりと情報を噛み砕き、整理して伝えることができれば、その後はとてもスムーズだといいます。
藤井部長「きちんとポイントを押さえていれば、一度のやり取りで(メーカー側から)求めている回答が返ってきます。案件によっては、その後さまざまな準備や手配に移ることもありますが、そうした場合もこちらが詳細に指示することなく、自然にメーカー側が動いてくれるんです。
特に、機械を何台も同時に導入する大型プロジェクトでは、最初の情報収集が非常に重要となります。一歩間違えると、対応が後手に回っていろいろなことがうまく進まなくなってしまう可能性が高いからです。
用意周到に情報収集をした結果プロジェクトが軌道に乗り、成功を収めたときは、心の中でガッツポーズしていますね(笑)」
同様に、社内にメーカー側の情報を伝える場合も、「噛み砕いて伝える」ことは必須になるといいます。あやふやな部分を確認し、しっかりと理解できるまでやり取りを続ける。とても地道な作業ですが、ここを飛ばしてしまうと結局二度手間になり、お互いに疲弊してしまうそうです。
こうした情報のハンドリングが、調達部の難しい部分であると同時に、やりがいにもつながっています。
コロナ禍での変化 「コミッショニング」を通して増えたお客様との関わり
営業部のように、直接お客様と関わってやり取りする機会が少ない調達部ですが、数年前からは機械導入時の試運転などを行う「コミッショニング」に同行するようになりました。
藤井部長「以前は、新しい機械の導入時に必ずメーカーの技術者が来日し、基本的な使い方などをレクチャーしてくれていました。しかし、コロナで入国できない時期が続き、苦肉の策として、オンラインツールでメーカーの技術者とお客様をおつなぎし、やり取りしていただく、という方法を採用してきました。
その際の通訳を、調達部のメンバーが行ってきました。通訳といっても、単に英語ができるだけでは不十分で、専門用語やそれに関連知識がないと、技術者と会話するのは難しいんです。最初はなかなか大変でしたね。とはいえ、いろいろ工夫しながら、何とかやってきましたし、現場や機械についてこれまで以上に理解を深めることができました」
以前から、営業担当のサポートなどでお客様と直接お会いする機会はありましたが、定期的にコミッショニングに参加するようになり、新たな発見もあったといいます。
藤井部長「実際にお客様が機械を使う現場を訪ね、据付けから試運転までに立ち会うと、これまで間接的に聞いていたお話や要望などについても、『こういう意味だったのか!』とより深く納得できました。それを踏まえて改めてメーカー側と調整することもしていますし、よりお客様の視点に立った対応につなげていければと考えています。
それに、新しい機種への入れ替えや増設などのケースは、すでに機械を使っていただいているので、直接感想などを聞くこともできます。先日も、追加導入してくださったお客様に、『これから使うのがとても楽しみだよ!』とお声がけいただき、とても嬉しかったですね。
これまでも、営業部を通してお客様の声はお聞きしてきましたが、直接お会いして『生の声』に触れる機会は少なかったので、モチベーションアップにもつながっています」
(後編へつづく)
苫小牧港には日本国内や世界各地から膨大な飼料原料やその他の食料が流入します。苫小牧埠頭株式会社様は生産性の向上と安定した荷揚げ作業の実現、そして持続可能な社会のためCO2排出が少ない点を考慮しSENNEBOGEN (ゼネボーゲン) 860Eを2020年に導入頂きました。
今回、苫小牧埠頭株式会社様にお話を伺ったので紹介します。
苫小牧埠頭株式会社様は、経営理念「物流イネーブラー(※)として地域・社会に貢献します」に基づき、北海道の食の産業発展に貢献する総合物流企業です。
苫小牧埠頭様は、倉庫業、冷蔵倉庫業、穀物サイロ事業、オイルターミナル事業を行い、苫小牧の他にも道内外に拠点を構え物流ネットワークを形成し、北海道の食の産業発展に貢献しています。
※イネーブラー:地域・顧客の発展や課題解決を可能とするうえで不可欠な存在。
縁の下の力持ち。
SENNEBOGEN 860Eを導入頂いたのは飼料サイロ事業部です。国内や海外から入ってくる飼料原料を一時保管し飼料メーカーに供給されています。
保有する穀物サイロは19万トンの貯蓄能力があり、国内第5位の規模を誇ります。
導入の背景
苫小牧埠頭様は元々、アンローダー 4機とクレーンで飼料原料の荷揚げ作業を行っていました。そのうちの一つのニューマチック式アンローダーが古くなり、その代わりの設備を探されていました。最終的に、燃料使用量が少なくCO2排出量を減らせ環境にやさしい点、速く繊細な動きができる点をご評価頂きSENNEBOGEN製のマテハン機860Eを導入頂きました。
アンローダーとクレーンの役割を果たすマテハン機
「現在はアンローダー3機とマテハン機SENNEBOGEN 860Eでほとんどの荷揚げを行っています。860Eはアンローダーの代わりとクレーンの代わりの荷揚げの両方で使われています。
クレーンに頼る作業頻度が減ったのでその分の費用も節約できています。」 – 執行役員 林 誠司飼料サイロ事業部長
高い生産性
荷役体系の構築と860Eのオペレーションを担当する方によると
「ゼネボーゲンは、運転席から船倉内を直接見ながら荷揚げすることが可能です。合図マンに頼る必要がなくなります。合図マンの指示で作業するのと自分の目で状況を確認して作業するのでは作業しやすさが全く異なります。
また、ゼネボーゲンのアームとバケットは繊細な作業が可能で、自分が思い描く角度で、狙った場所の材料をピンポイントで掴めます。船底の隅々にある飼料原料も掴むことができます。
船内重機の底ざらい時間が大幅に減らすことができるので助かります。船内に重機がある状態で荷揚げをするのはオペレーターにとってはとても気を遣う作業なのです。」
またマテハン機860Eはタイヤ式で移動できるので岸壁を問わずに作業ができるので、港内の配船の自由度が増したそうです。
現在 Sennebogen 860Eのオペレーションは3名で行っており、2名育成中とのことです。
860Eの操作が簡単で人を育成しやすいという点は飼料原料を安定供給する上で重要だとおっしゃっていました。
CO2排出量を減らし地球環境に配慮した荷揚げを
最後に林執行役員は
「SENNEBOGEN 860 E を導入することで我々が使用される燃料の量を減らすことができました。 エネルギー消費量の削減は、CO2 排出量の削減にもつながります。 CO2排出量を削減することは、当社にとって最優先事項です。当初、860Eは荷揚げを主として作業を進めてきました。現在は積み込み荷役も行っております。荷役方法のバリエーションも増えました。」
と語ってくれました。
詳しい話を聞きたい方、是非お問い合わせください。
この度 電気式マテハン機SENNEBOGEN 818Eを導入頂いた株式会社リテック様にお話を伺いましたのでご紹介いたします。
世界でCO2の排出量は年々増加する状況ですが株式会社リテック様は、エンジン式ではなくSENNEBOGEN(ゼネボーゲン)の電気式マテリアルハンドリングマシーン(マテハン機)818Eを選ぶことで、CO2排出量の低減と地球温暖化の改善に貢献しています。
株式会社リテック 小松俊二社長 (左から2番目)、井上巧座間工場長(右端)
SENNEBOGEN アジア・パシフィック Jason Jace Ang(右から2番目)
サナース 営業部 山下(左端)
株式会社リテック様は木くずを破砕処理しバイオマス燃料として資源化し、100%リサイクルする資源循環システムにチャレンジし続ける神奈川県の会社です。
リテック様は、リサイクルを通じて、埋立地に向かう廃棄物の量を削減するだけでなく、木質チップを利用して有機堆肥(コンポスト)やパルプ材を製造し再生不可能な資源への依存を減らしています。
座間市にある同社のリサイクル工場には、最先端の設備が設置されており、効率的で環境に優しいリサイクルプロセスを構築しています。
座間工場は敷地面積が約500坪で、月に約2,000~2,500トンの生木と建設廃棄物の木くずを破砕し木質チップを作っています。この500坪の敷地には、木くず受け入れスペース、破砕スペース、ふるい分けと備蓄スペース、事務所があります。
生木と建設廃棄物の木くずは混ぜてはいけないので、リテック様はこの限られたスペースで2種類の材料のリサイクル処理を行っているのです。
リテック様は地球温暖化対策や資源循環に力を入れる座間市が注目している企業です。座間市の実証事業に参加したことがあり、座間市長が訪問されたこともあります。
限られたスペースで年に約300日稼働する電気式SENNEBOGEN 818 E
スペースの制約と環境への配慮を考慮して、2018年にリテック様は小型のSENNEBOGEN 電気式マテハン機 818Eを導入されました。
「木くずリサイクルするための工場でCO2を大量に排出しては意味が無い。コンセプトに合うように、化石燃料への依存度が少ない電気式のマテハン機にした。」 – 小松俊二社長
SENNEBOGEN 818Eは機体の上部中央に電気ケーブルが取り付けられている為、機体が360 度旋回できスムーズに材料をハンドリングすることができます。 コンパクトなサイズながら長いリーチを持つSENNEBOGEN 818Eは、作業中に移動する必要がなく、狭いスペースでも簡単に木くずを破砕機に投入できます。
さらに、電気モータ式なのでエンジン式の機械よりもとても静かに動作できるため、作業エリアの騒音を減らせます。
キャビンは広く、大きな窓を備えている為オペレータは周囲全体を見渡せますので、効率よく安全に作業できます。リテック様のSENNEBOGEN 818 E は 1 日 約6 時間、年間 300 日稼働するため、効率的で安全な作業は極めて重要です。
バランスが良く、使いやすく、メンテナンスしやすい
井上巧工場長はリテック様で10年近く勤務しています。井上様は油圧ショベルやマテハン機のオペレーターとして30 年以上の経験をお持ちです。
座間工場長兼SENNEBOGEN 818E のオペレーターとして、井上工場長は出入りする材料の品質の確保と機械操作およびメンテナンスもされています。
「SENNEBOGEN 818 E はマシンのバランスが取れていて、動きがとてもスムーズです。マシンは 360 度旋回させることができますし、 キャビンは広く、とても快適です。
メンテナンスでは楽をさせてもらっています。自動給脂システムですし、ラジエーターが目詰まりを起こしたときに逆噴射で自動的に飛ばしてくれるので良いですね。」
と井上工場長はおっしゃいました。
環境に優しいマテハン機
ゼネボーゲン電気式818Eは材料のハンドリング性能のみならず、地球環境や労働環境にも配慮されたマシンです。これにより株式会社リテック様が掲げる「環境に優しい緑のリサイクル」を実現する一助となれば幸いです。
詳しい話を聞きたい方、是非お問い合わせください。
この度、NEW環境展に出展することになりましたのでお知らせ致します。
- 主催者公式ページ
- 日時 : 2023年5月24日(水)~26日(金)
- 会場 : 東京ビッグサイト
- サナースブース位置 : 東3ホール A372
- 主な紹介製品 :産廃の選別プラントの上流から下流までの工程で使う欧州機械をご紹介します。
大型の破砕機や投入機(マテハン機)、
金属や廃プラ・黒や軽量プラスチックを選別する為のX線、近赤外線、カラーカメラを搭載したセンサー選別機。
金属を回収する為の磁選機や非鉄金属選別機といった様々な選別機。
お誘い合わせの上お越し下さい。 この度 SENNEBOGEN 835Eを導入頂いた大分バイオマスエナジー合同会社様にお話を伺いましたのでご紹介いたします。
大分バイオマスエナジー合同会社様は、SENNEBOGEN のマテリアル ハンドリングマシーン 835 E を2021年に導入されました。22,000 kW のバイオマス発電所の連続運転において、機械は能力をフルに発揮し、そのサービスのしやすさと使いやすさで発電所の安定した稼働に貢献しています。
大分バイオマスエナジー合同会社様のバイオマス発電所は、発電能力22,000 kWで1年間に一般家庭 60,000 世帯分の電力を発電しています。年間 70,000 トンのパームヤシ殻 (PKS) と120,000 トンの木質チップを燃料として使用しています。
バイオマス発電所の燃料供給に、SENNEBOGENのマテリアルハンドリングマシーン 835 E を使用しています。
835Eは1年間 365日、朝と夕方 1時間程度稼働し、パームヤシ殻(PKS)の大きなホッパーへの投入と移動・積み上げを行っています。
SENNEBOGEN 835 E は長さ18mのブームと3.5 m3のバケットを活かし、大量のパームヤシ殻(PKS)を迅速かつ効率的にハンドリングします。 これにより、継続的な燃料供給を可能にしバイオマス発電所の安定した稼働に貢献しています。
操作しやすくメンテナンスしやすい
SENNEBOGEN のマテハン機はオペレーターが使いやすいように設計されており、シンプルで直感的に操作できます。SENNEBOGEN 835Eのオペレーターを務める燃料管理グループの田中伸二様は約1年前、こちらのバイオマス発電所が稼働を始めるタイミングで入社されました。
それまでは重機のメンテナンスのお仕事はされていましたがオペレーションの業務はやったことがなかったそうです。
「これまで重機を操作する仕事はしたことがありませんでしたが、この機械の操作は特に問題ありませんでした。タイヤ式なのでヤード内の移動が速いですし、アウトリガーを出せるので安定感があっていいですね。またオートグリスなので毎日グリスを補充する必要が無く助かります。まったくメンテナンスをしているという実感がありません。」
と、田中様はおっしゃいました。
環境に優しいマテハン機
ゼネボーゲン835Eは、材料のハンドリング性能が良いというだけでなく、環境にも配慮されたマシンです。835Eのエンジン・動力伝達機構・および排気システムは最新の技術を用いているため低燃費で二酸化炭素排出量を少なくします。
これにより大分バイオマスエナジー合同会社様のバイオマス発電所のテーマである「環境に優しい」を実現する一助となっていると自負しています。
詳しい話を聞きたい方、是非お問い合わせください。
サナースでは、2022年11月下旬、お客様とともに、ドイツのゼネボーゲン本社及びユーザー企業視察訪問を行いました。
本レポートでは、実際の視察内容やその意義・メリットなどを、同行した営業担当の元井政美と調達担当の李沢光雄よりご紹介します。
前編はこちら
後編は、海外視察全般に共通するメリットや現地での情報交換の意義などについてお伝えします。
海外視察だからこそ得られるメリット!
ユーザー企業で実際に稼働している機械を見ていただき、株式会社静勝様、X社様ともに大変有意義な視察だったと感想をいただきましたが、実は、海外視察で得られるものは、「実際に動いている機械を確認すること」にとどまりません。
その意義を、元井は次のように語ります。
元井「検討している機械以外でも学びや収穫があった、とおっしゃる企業が非常に多いですね。
海外では、日本とは考え方が異なる部分も多く、似たような機械でも使い方が違っていたり、手順が逆だったりすることがあります。そこで現場の担当者と意見交換すると、新たな発見やヒントを得ることができ、とても参考になるそうです。
また、今回の静勝様のように、今後目指していく分野で既に実践を積み重ねている企業に訪問できると、より直接的な情報を得ることができ、メリットの多い視察になると感じますね。
静勝様が訪問した企業は、産業廃棄物リサイクルのスペシャリストを有し、リサイクル率の向上と最終処分場へ投入する廃棄物の減容に取り組んでいます。これは、まさに静勝様が目指す方向であり、その考え方や実践内容などを詳しく説明いただいたことで、勉強になった点が数多くあったそうです。
非常に意義深かったと振り返っていらっしゃいました」
李沢「私たちが視察をコーディネートする際には、実は、上記のような『プラスアルファ』を盛り込めるように、常に意識しています。
そのために、機械へのご希望、『機械を触ってみたい』『実際に中に入ってみたい』などを反映するだけでなく、お客様が今現在どのような事業をされており、今後どんな展開を検討されているのかなども含めて、詳細に視察先(今回でいえばゼネボーゲン社)に詳しく伝えています。
それらを踏まえた上で、ゼネボーゲン社は、業務内容はもちろん、同じ目的や志を持つユーザー企業候補を選定してくれるんですね。ですから、『ただ実動している機械を見る』だけでない、有意義な学びやヒントが得られる視察になるのではないかと思っています」
メーカーとユーザー企業 信頼関係を実感できるシーンも……
ゼネボーゲン本社、アジア(シンガポール)支社、ユーザー企業など、視察にはさまざまなメンバーが参加しました。そうした中で、それぞれの対応や連携、お互いの良い関係性などが垣間見えた部分もありました。
元井「今回の視察では、両者ともに、ゼネボーゲン社自体の立ち位置、姿勢などにも自然な形で触れることになり、結果として信頼が深まったのではないかと感じています。
アテンド先の選定がすばらしかったことは先ほども述べましたが、視察には必ず複数人が同行して、要所要所で丁寧な説明を行ってくれました。こうした対応により、知りたいと思っていたこと以上の収穫があったようです。
また、視察中のちょっとしたやりとりから、ゼネボーゲン本社とユーザー企業の担当者の信頼関係が伝わってきましたね。きちんとフォローアップしてくれる姿勢、誠実さが実感でき、取引先企業として『これなら大丈夫!』と安心されたのではないでしょうか。
さらに、今回ゼネボーゲン本社の工場も訪問しましたが、こちらは社長自ら出迎えてくれました。コロナ禍でまだまだ海外渡航が難しい状況のなか、遠くアジアから視察に来てくれたことを、ゼネボーゲン社自体が感謝していることの表れですね」
李沢「ゼネボーゲン社と常々やりとりしている私としては、社長自ら歓迎の意を表してくれたことは、非常にうれしかったですね。
ゼネボーゲン社とのお付き合いはもう10年以上ですが、当初は日本で販売するためにネックとなった法律への対応など、ともに努力を積み重ねて販売までこぎつけた、という経緯があります。
その後は毎年サナースから技術者を派遣し、メンテナンスなどの協力関係を深めていくことで、現在のような信頼関係を築くことができたと自負しています。
サナースとゼネボーゲン社、相互の信頼関係があってこそ、お客様に自信を持って機械をおすすめできると考えています。これからも、こうした関係を損なうことなく、深めていくよう努力していきたいです」
世界に触れることが大きなプラスになる! 海外視察の意義
コロナ禍以降、対応が難しくなった海外視察ですが、今後はお客様のご希望などに応じて、適宜実施していきたいと考えています。
改めて、海外視察の意義を担当者二人に聞きました。
李沢「繰り返しになりますが、海外視察では単に『機械を見る』ことにとどまらず、その現場で該当機械をどのように活用し、マネジメントをしているのかなども含めて情報交換することが貴重な機会になり、お客様の今後につながっていくと考えています。
また、現地の風土や文化について知ることも、意外と大切な要素だと考えています。機械の開発理由や背景などの理解にもつながってきますからね。
現地のお店で食事をしたり、自然と触れ合ったり、ちょっとしたことですが、そうした時間も大切に視察をアレンジしていけたらと思っています」
元井「今回視察で見ることができたゼネボーゲンのマテハン機は、世界中で広く使用されている機械ですが、なぜか日本ではあまり取り入れられていない現状があります。
しかし決して、『日本だと使いにくい』というわけではありませんので、非常にもったいないと感じています。
その性能やパワーは素晴らしく、ゼネボーゲンのマテハン機を適材適所で活用することが、日本企業の飛躍につながると感じます。
ゼネボーゲンの機械をはじめ、ヨーロッパ製の機械は日本に導入されていないものも多いので、必要に応じて海外への視察なども行いながら、これからもお客様の成長につながる機械を提供していきたいです」(おわり) サナースでは、2022年11月下旬、お客様とともにドイツのゼネボーゲン本社及びユーザー企業視察訪問を行いました。
ご参加いただいたのは、現在ゼネボーゲン社製機械の導入を検討している2社の方々。「機械の詳細はもちろん、ユーザー企業の『生の声』を聞くことができ、充実した視察だった」という、嬉しいコメントをいただきました。
本レポートでは、実際の視察内容やその意義・メリットなどを、同行した営業担当の元井政美と調達担当の李沢光雄よりご紹介します。
前編は、ドイツ及びオーストリアのユーザー企業に伺い、日本にはまだ導入されていないゼネボーゲン社マテハン機817バッテリー式、895について、それぞれ視察いただいた様子をお伝えします。
【視察に参加したお客様】
◆株式会社静勝カーボンニュートラル(CO2排出ゼロ)の新工場設立を目指しており、そこに設置する機械を選定中。
ゼネボーゲン社マテハン機817バッテリー式の導入を検討している。
◆ X社(穀物等を取り扱われている港湾サイロ事業者)
穀物等を扱うため、それに対応できることに加え、さらに持ち上げ能力が大きく、スピーディーに荷揚げができる機械を選定中(数年後の入れ替えに向けて、候補機を選定中)。
世界最高水準を誇るゼネボーゲン社のマテハン機895の導入を検討している。
【817充電バッテリー式視察】日本国内にはない最新機種の実力を実感
株式会社静勝が導入を検討しているゼネボーゲン社のマテハン機817充電バッテリー駆動式は、日本では10月に発表されたばかりの最新機種です。
元井「静勝様では現在、『CO2排出ゼロ』の新工場開設のための準備中で、工場内で使用する機械として、当初はケーブルでつなぐ電気式のものを検討されていました。そんなときにタイミングよく、このゼネボーゲン社817充電バッテリー式が登場し、有力候補になりました。
日本メーカーの機械はほとんどがディーゼルエンジン式なので、そもそも電気式の機械へのイメージがあまりなく、実際に見るまではピンときていない部分もあったかと思います。
しかし、現場で実際に戦力として動いている姿を見て、印象は大きく変わったようでした。
ドイツのヴュルツブルクという街にあるリサイクル企業に伺い、視察させていただきましたが、パワーも予想以上で、とても軽快に稼働していました。バッテリー式はケーブルもないため、かなり自由に動き回れます。非常にメリットが大きいと改めて感じられたそうです」
817は稼働時間も1回の充電で約6時間と非常に長く、作業範囲は9mで、建設機械20トンクラスと同程度(作業範囲は14トン)。日本メーカーで開発されている電池式は、現在は最大で7トンクラスまでのため、規模、パワーの違いは圧倒的です。
実際に現場で動いている様子を確認した結果、静勝様の817バッテリー式への評価は確かなものになりました。
元井「静勝様では、当初817を破砕機への投入用に使おうと考えておられましたが、ケーブルレスで6時間も稼働できれば、他の作業にも使用できます。購入台数を増やすことも視野に入れて、現在検討を続けられています」
【895視察】スピーディーな動きに納得! オペレーターとの交流も
次に、X社の視察についてご紹介します。
視察先は、オーストリアの工業都市・リンツ。ドナウ河に停泊した船からの荷下ろしに、X社が導入検討中のゼネボーゲン社製マテハン機895を使用しています。
元井「895の魅力は、何といってもその動きの速さです。パワーがあり、大きな荷物も軽々と持ち上げてスムーズに動きます。X社の方々も、実際に稼働している895を見て、『想像以上のスピードだった!』と感動し、その性能について高く評価してくださいました。
現地で機械を動かすオペレーターからも話を聞くことができ、操作部分の疑問点なども解消できたようです」
李沢「日本で資料を見て説明を受けるだけでは、どうしても細かい機械の使い方まで想像できない、実感がわかない部分があると思います。でも、現場で実際に操作している様子を見たことで、機械に対する理解がぐっと高まったようです。
特に今回の視察では、ユーザー企業の方が非常に親切で、オペレーターが丁寧に操作について説明してくれました。キャビンに乗せてもらいながら、機械操作を間近で見ることができ、X社の方には非常に喜んでいただきました」(後編へつづく)
後編では、海外視察に共通するメリット、現地で得られる質の高い情報や意見交換の意義などについてお伝えします。
後編はこちら
KONRAD社製 自走式クローラー型タワーヤーダー KMR4000Uと搬器のリフトライナー、ハーベスタヘッドのWOODYを用いて岡山県で架線集材の実演会を行いました。
実演会ではタワーヤーダーKMR4000Uと搬器リフトライナーを導入したばかりにも関わらず、株式会社森淵林業様(本社:岡山県津山市)に実演をして頂きました。森淵林業様は間伐で年間約5,000立米をわずか4人で出材されています。
実演会の様子と森淵林業様のコメントをフォレストジャーナル様に掲載しております。
是非ご覧ください。
外部サイト フォレストジャーナル様のページへ
>中国地方で初導入の自走式タワーヤーダの実力は? 架線集材の実演会をレポート!